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香水の街 グラース その2

その1の写真のムスクやアンバーグリスは動物性の天然香料だ。
ムスクは麝香(じゃこう)と呼ばれる。
麝香(じゃこう)は雄のジャコウジカの腹部にある香嚢(ジャコウ腺)から得られる分泌物を乾燥したもの。
かつては麝香の採取のために大量に殺されたジャコウジカは絶滅の危機に瀕し、絶滅のおそれのあるため、現在はワシントン条約によりジャコウの商業目的の国際取引は禁止されている。
ムスクは有名なシャネルNo.5にも使われている。
昔の方が今より濃厚な香りだったそうだ。

アンバーグリスは龍涎香(りゅうぜんこう)と呼ばれる。
マッコウクジラが食べるイカのくちばしが消化できなくて、固まったものである。
1986年以降、商業捕鯨が禁止されたため、入手困難になっている。
その他にも動物性の天然香料シベット(霊猫香)などがある。


植物性の天然香料は精油(エッセンシャルオイル)と言われる。何百種類もある。
フラゴナール博物館の温室にある、いくつかの植物。
ベルガモット
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ベチバー
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セージ
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カルダモン
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ジャスミン
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マンダリン
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香水を作るときには、これらの動物性の天然香料と精油である植物性の香料と合成香料、このふたつを合わせた調合香料を数百種類もブレンドする。

ネ(nez)と呼ばれる調香師は、数百種類の香料の入った瓶が並んだオルガン(調香台)の前に座って調合していく。

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50から250種類ぐらいブレンドして香水を作っていく。
昔、聞いたところによると、調香師になるには10年かかるそうだ。それほどの訓練が必要なのだ。
お酒、タバコ、辛いものなど食事も制限される。
香りを研ぎ澄ますにはそのこともとても重要なことかもしれない。

香道をしている時、早めに着いたので食事をしてから 行ったことがある。
その日はいつものように香りを聞くことができなかった。
その日以来香道の日は食事をとらないようにした。

by linden2151026 | 2016-02-09 06:30 | アロマセラピー

パリ在住リンデンの日々の出来事


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